執筆:小林明人
著作権について深掘りしました
◇ChatGPTにも聞いてみました
前回のメルマガ「vol.75 AIは無視できなくなりそうです」では、AIで作成したイラストの著作権に関するGoogleの生成AI「Gemini」の回答をご紹介しました。今回は、同じ質問を生成AIの先駆けであるOpenAIの「ChatGPT」にもしてみました。
◇商用利用について

Q1:ChatGPTで作成したイラストを商用利用しても大丈夫ですか?

ChatGPTの回答
はい、ChatGPTで生成したイラストは商用利用が可能です。OpenAIの利用規約に従う限り、生成されたコンテンツの権利はユーザーに帰属し、商用目的での使用が認められています。
ただし、以下の点に注意が必要です。
⚠️ 著作権侵害のリスク
ChatGPTは大量のデータを学習しており、その中には著作権を有するコンテンツも含まれています。そのため、生成されたイラストが既存の作品と類似する可能性があり、意図せず著作権を侵害するリスクがあります。
✅ 商用利用時の注意点
- 著作権チェック:生成されたイラストが他者の著作物と類似していないか確認することが重要です。
- 利用規約の遵守:OpenAIの最新の利用規約を定期的に確認し、遵守しましょう。
- プラットフォームのガイドライン:LINEスタンプなど、特定のプラットフォームで使用する場合は、そのガイドラインにも従う必要があります。
🔎 まとめ
ChatGPTで生成したイラストは商用利用が可能です。ただし、著作権侵害のリスクを避けるためには、生成物の確認や利用規約の遵守が求められます。安心して商用利用するためにも、これらの点には十分注意してください。
Geminiが「法的にまだ明確に確立されていません」「リスクは不明確です」と慎重な見解を示したのに対し、ChatGPTは「商用利用が可能です」と明言しています。
ただし、「既存の作品と類似する可能性があり、意図しない著作権侵害リスクがある」との指摘もあり、この点はGeminiと共通したニュアンスです。つまり、「類似性による著作権リスク」については、どちらのAIを使う場合でも注意が必要です。
→このように「ChatGPTとしては、商用目的での使用を認めている」とのことです。
◇著作権についてChatGPTとGeminiに質問
次に、実際の画像を使って両AIに質問してみました。

Q2:この画像はChatGPTで生成したものですが、著作権上問題ありませんか?


ChatGPTの回答
はい、この画像がChatGPT(またはDALL·EなどのOpenAIの生成機能)を通じてユーザー自身が作成したものであれば、著作権上の問題はありません。
~以下省略~

Geminiの回答
この画像をChatGPTで生成されたものとして利用すること自体に、現在の日本の著作権法上、直接的な問題が生じる可能性は低いと考えられます。
~以下省略~
→ このように、ChatGPTは「問題なし」と明言し、Geminiは「リスクは低い」と回答しており、Geminiの方がやや慎重な立場であることがうかがえます。
◇類似性による著作権リスク
ここまで、質問を重ねて分かったこと、それは「類似性による著作権リスク」です。
AI画像が既存の作品と高い類似性を持つ場合、著作権侵害と見なされるリスクがあるということです。
特に有名キャラクターや独自性の高いデザインに酷似している場合、元の著作権者から法的措置を取られる可能性があるため、使用には慎重な判断が必要と考えられます。
◇ChatGPTにさらに質問
ChatGPTに、以下のように具体的な質問をしました。

Q3:先ほどの画像について、類似性による著作権侵害の可能性はありますか?

この画像について、類似性による著作権侵害の可能性は極めて低いと考えられます。
さらに具体的に以下の補足がありました。
🔍 類似性リスクのチェックポイント
チェック項目 | 評価 |
有名キャラクターに似ているか? | ❌ いいえ。特定の既存キャラに酷似していません。 |
著名人の顔をモデルにしているか? | ❌ 該当しません。汎用的な顔立ちです。 |
特徴的な服装・髪型・アイコン要素があるか? | ❌ 特徴的な記号やブランド要素は見られません。 |
作風が誰かの著名なスタイルに極端に寄っているか? | ❌ 汎用的な漫画スタイルであり、特定の作家の「画風コピー」とは言えません。 |
✅ 結論
この画像は:
- オリジナルの漫画風キャラクターである
- 特定人物やキャラと識別できるほどの類似性がない
- 著作権で保護されるような“創作性のある表現”を真似ていない
したがって、著作権侵害(特に類似性によるもの)の可能性は極めて低く、商用利用も基本的に安全です。
💡 補足:より安心のために
商用で大規模に使用する(広告、商品パッケージなど)場合は、「似ている」と言われる可能性を想定して、第三者(弁護士など)によるチェックを受けるとより安心です。
◇本日のオススメ
前号でAI生成した画像について、「今の段階では、個人的に楽しむものとしての利用をオススメします。」とお伝えしましたが、類似性による著作権侵害に注意を払えば、現段階では著作権リスクは低いと考えて差し支えないようです。
ただし、将来的に法整備が進み、NGとなる可能性もゼロではありません。そのため、ロゴマークやシンボルキャラクターなど、後で差し替えることが難しい用途への使用は慎重にした方がよいでしょう。
AIの進歩は日進月歩。私たちユーザーも、その進化に対応していく必要がある時代に突入していると言えます。

~あとがき~
これからも、皆様のお役に立ちそうな気になることを掲載してまいりますので、どうぞお読みください。
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