執筆:小林明人
学びはいくつからでも
「六十の手習い」という言葉がありますが、学問や習い事をするのに年齢制限はない、何歳になって始めても遅すぎることはないという意味、“四十”、”五十”はまだまだ若いのですね。今回は、大人の学びにスポットをあててみます。
◇子を見て始める習い事
このメルマガにも度々登場する私の所属する柔道チーム。中学生以下の子どもたちが中心ですが、ここ数年、大人のメンバーが増えてきました。
それも、若い時に柔道経験がある方ばかりでなく、まったく素人の方も。皆さん「自分の子どもを見ていて、やってみたくなった。」というのがきっかけです。
けがのリスク高めの柔道にチャレンジとは、なかなかの度胸と決断、私たち指導者も全面的に協力しています。
◇大人の稽古
当初は“大丈夫かな?”と心配しつつ教えていましたが、数カ月が過ぎて、“結構大丈夫、大人は無茶をしない”ことが分かってきました。
普段、子どもたち、特に中学生には “いかに体力の限界を超える稽古をしたかが、結果に出る” と教えているので、”無理をしない大人の柔道”を、とても新鮮に感じています。
◇黒帯、そして指導者へ
嬉しいことに、昨年、その方たちの内4人が昇段試験に見事合格、黒帯を締めるように。修行の甲斐がありました。
4人とも40歳代。男性2名、女性2名の方々。
およそ2年前からはじめ、当初は“受身が取れるようになれば”という目標だったのが、指導員の誰からともなく「黒帯を目指しませんか?」と声が掛かるようになりました。
4人の内、お一人を除けばご自身の子どもが先に黒帯になっていて、それに追いつけとばかりに、地道にそして楽しみながら稽古を積んで来られました。
今では小さい子の指導を手伝っていただいており、大変ありがたく思っています。「いずれ指導者ライセンスの取得を目指しましょう」とお勧めしているところです。
また、この4人の方に触発されてか、さらに大人メンバーが増加中なのも嬉しいできごと、活力をいただいています。
◇思い起こせば私も
振り返れば私自身も、40歳代前半に息子を連れて柔道に復帰してから、指導者になるための勉強を始めたのです。まさに“四十の手習い”だったわけです。
【本日のオススメ】
大人になって何かを始めるためには、時間の確保もさることながら、一歩踏み出す行動力が必須でしょう。そして行動力の原動は、興味、関心、好奇心。
とはいえ、若いころと違ってときめく力が衰えているのも事実?
だとしたら、心の動きに敏感になること、見逃さないことが大切。それがきっかけとなって新しいことへの挑戦が始まるでしょう。
まずは、些細なきっかけを見逃さず行動に移すこと。そうすれば人生がより楽しくなると思います。
そしてうまく行かなければ休んでみる。
「ご自身に優しくする」、大人ならではの「技」だと私は思っています。
~あとがき~
これからも、皆様のお役に立ちそうな気になることを掲載してまいりますので、どうぞお読み下さい。
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